展示会の風景 その8

陶器の卸会社に勤めてた頃、いろんな業務の中にギフトラッピングがあった。
僕は最初、雑貨屋のスタッフとしてその会社に入った。
某量販店に入ってるテナントで品物を販売したり包装したりしていた。
その頃はラッピングが下手で、ある店舗では量販店側のスタッフに

『ラッピングできないんだったら帰ってください』

と平然と言われて戦慄したことがあった。
このラッピングは本社でも別業務としてあって、ブライダルギフトのラッピングをやっていた。
一件の受注が30個とか40個とかで、凄い時は100個だったりした。
商品によって箱の大きさも包み方も違ってて、パートさんに聞きながら必死で覚えたものだった。

ある時期、社長がラッピング大会を毎年開催してた事があった。
これはちゃんと賞金が出されていて、みんなは嫌々やってたけど僕はマジだった。
どうやったら勝てるか日々研究して、この動作は省略できるとか、ここに包装紙を置いとけば早いとかを本気で研究していた。そこまでやってるバカは他にはいなかったと思う。

そして、最後の開催の年に見事優勝できたのだった。
賞金もらえたのも嬉しかったし、社長に褒めてもらえたのも嬉しかった。

気づけば僕は社内でトップクラスのラッピング技術になっていて、量販店に行っても包装なら誰にも負けない自信があった。自分とこの店だけじゃなく、量販店の売り場の包装もよく手伝っていた。フライパンだろうがクマのぬいぐるみだろうがなんでも包んでいた。

しかし、別にそれでノーベル賞とか貰えるわけでもなく、女の子にキャーキャー言われるわけでもなく、マラソンの有森さんのように自分で自分を褒めて達成感を味わうしかなかった。

そんな時代を一緒に頑張ったパートさん達が今年も展示会に顔を見せてくれた。
それはほんとに嬉しい。1年ぶりだけど、先週あったくらいの感覚で話ができる。

今年はコロナで結婚業界はめちゃくちゃだと思う。どうか頑張ってほしい。

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