展示会の風景 12
前回も書いたけど、今年のカレンダー展は作家さんのご来場が多い。
今回来てくださったのは、似顔絵イラストレーターの佐藤隆一郎さん。いろんな所で似顔絵を描きまくっているクリエイターだ。

名古屋では、似顔絵文化がすごく浸透していて、プロの似顔絵師のイベントがある。人気の似顔絵師のブースには長蛇の列ができるほどだ。
そういった似顔絵に必要なのは、もちろん似ている事だけど、その絵師の個性が出ていないといけない。なおかつ、スピード感が大事。
佐藤さんはこういったプロのフィールドで活躍している。
僕は、高校生くらいから大学生まで。あと社会人になって少しの間、人の顔を描く事にハマっていた。猫なんかほとんど描いてなかった。
似顔絵ではなく、「人の顔を描く」とあえて言うのは、ジャンルがまったく違うからだ。僕には2、3分で人の顔を描くようなことはできない。
何日もかけてちょっとずつ描く。それも鉛筆。
高校生のとき、美術系の大学に行くためにデッサン教室に通っていたけど、デッサンがものすごく嫌いで苦痛で、そこから解放されるために人の顔を描いていた。人の顔を描くのは全然苦痛にならなかった。雑誌を買っては描き、写真集を買っては描き、を繰り返していた。
今は全然描いていない。
はじめが産まれたときに、はじめの顔を描いたのがたぶん最後くらいじゃないかなと思う。
そもそも、僕は絵を描く集中力がとても短いので、少ない集中力で、少ない画材ですぐ描けるものというコンセプトで今の猫の絵ができている。
昔描いた人の顔の絵は今でも取っている。デッサンは1枚も残っていない。
子育てが落ちついて、時間にゆとりが持てるようになったら、また再会してみようかな。と少し思う。