展示会の風景 2
昨年に続いて、けい君が来場してくれた。大変嬉しい。
どんなお客さんでも、来てくれるだけで嬉しいけど、2回、3回と来てくれるとほんとうにありがたい。
このカレンダー展をやってて良かったなと思う点は、1年に1回はお客さんに会えるということだ。
大人になると、なかなか仕事とかで友だちと会えなくなる。
会おうね と言っていても、都合がつかないまま1年が過ぎていくのが普通だ。
でも、カレンダー展という機会があることで、1年に1回はみんなに会える。迫田さん、ありがとう。藤田さん、ありがとう。なつこさん、ありがとう。
けい君とも、また飲もうねと言っておきながらまたこの季節になってしまった。
cafe nicoでコーヒーを買い、小一時間話をした。
作品を作る時は、もちろん意図があって作るわけで、カレンダーのネタもその時の気持ちとか出来事からできている。
しかし、友だちの感想とかを聞いていると、自分が意識していなかった部分とかが分かる。けい君と作品の話をしていて新たに分かったのは、この1年の自分の考え方や過ごし方が、ネタづくりとかだけでなくて、広報活動にも出ているのかなと思った。
作品の1枚、1枚はそれぞれ全然違うものだけど、並べてみると、不思議とつながりが見えたりする。
愛子さんが作ってくれる「ねんねこねた帳」は今年描いた120枚くらいのネタから選りすぐったイラストが並んでいるけど、1冊を通して流れのようなものがあるところが面白い。
今年の顔になる1枚も最近では愛子さんが選んでいる。顔になる1枚とは、カレンダーの表紙に使うイラストである。
このイラストのテーマは「気にせず行こう 猫の道」で、その意味は、「いろいろ気にせずに自分の道を行こうよ。」という程度のもの。
でも、それを深く考えていくと、最近は「多様性」と言いながら、特定の考え方を押し付けがちな世の中だなと思う。メディアの情報を見ていると、とにかく他人の間違い探しが目立つ。
だから、この絵には、そういった世の中の変な意識の押しつけや、他人のあら探しに気を奪われず、自分だけの道を探そうというメッセージも込めてみた。
カレンダー展をやってみて、改めて作品を振り返ると、何となくこのテーマがすべてのイラストに通じているなという気がした。
けい君、ありがとう。