ピー子とパチ太郎
5月を過ぎると、作業部屋にツバメがやって来る。
このつがいの2羽を「ピー子」「パチ太郎」と名付けている。どっちがメスでオスなのかも知らない。区別もつかない。
5月が中旬を過ぎると卵が産まれる。
ウズラの卵に似たちいさなのが5つくらい転がっている。これをピー子(たぶん)が昼夜温めている。
夜になると、つがいで卵を温めている。
そして6月が近づいてくると、やっと卵が孵る。顔全部が口みたいなヒナがひよひよとうごめき始める。
こうなってくると、ピー子とパチ太郎は大忙しだ。
大空を行ったり来たりして、えさを運ぶ。ヒナ達は大口を開けてパパとママを待っている。
その姿を見ていると、鳥の世界も人間の世界も、等しく子育ては大変だと感じる。
それでも次に命を繋いでいくために、懸命に子育てをする。
それは僕もパチ太郎も一緒だ。
お互い、がんばろうぜ。